大人も愉しめる絵本

今月は誕生日だったので、自分で選んで夫に何冊か絵本をプレゼントしてもらいました。
その中の一つSaul Bass(ソール・バス)の「Henri's Walk to Paris」は、長い間絶版の幻の絵本だったのですが、ついに復刻されて手に取ってみたかった1冊です。

henris01.jpg
henris02.jpg

さすがはSaul Bass。絵本を開くと、シンプルだけどグラフィカルな絵、洒落た色使いやレイアウトに釘付けになります。
1ページ1ページどれををとっても1枚のポストカードのように素敵なのです。何度もめくっては眺めています。
息子にではなく自分へ選ぶ絵本は、絵の雰囲気や装丁、デザインで手に取ることの方が多いです。
ストーリーは、小さな町に住むアンリはパリを目指して歩き出しますが…ラストは何だかほのぼのします。東京に住んでいた頃とヘルシンキに住む今を思いました。

souibuss.jpg

Saul Bassはアメリカの著名なグラフィックデザイナーで、映画のタイトルデザインやタイトルバックなども多く手がけています。ヒッチコックの「サイコ」やフランソワーズ・サガンの「悲しみよこんにちは」の映画のタイトルバッグも好きな作品です。活躍していたのは50~70年代辺りですが、古さを感じさせないセンスです。
まだ日本に住んでいた時、VJ(音楽にあわせて映像を動かすDJの映像版のようなものです)というのが出始めた時期に、友達がクラブでやるのを見に行ったり、自分達でもモーショングラフィックスを作っていた頃があったのですが、かなりSaul Bassは参考にされていました。タイポグラフィの動かし方や画面の切り返しなど、今見てもカッコイイのです。映画のタイトルバッグを集めたDVD「 Bass on titles」も輸入物で手に入れて、熱心に見ていました。
Saul Bassのデザインは今もその評価が高く、ポスターや映画タイトルバッグのアーカイブWebサイトもあります。興味のある方は覗いて見てください。
「Saul Bass on the web」
「The Saul Bass Poster Archive」


firtree01.jpg

もう1冊はアンデルセンの童話にSanna Annukka(サンナ・アンヌッカ)が絵を描いた「The Fir Tree」。グリーンの布張りの装丁が素敵で、本棚に飾っています。

firtree02.jpg
firtree03.jpg

Sanna Annukkaはマリメッコのテキスタイルデザインでも知られています。
私もはじめて彼女の名前を知ったのはマリメッコです。どこかフォークロアなテイストも感じられる彼女のイラストはとても好みです。
イギリス人ですがフィンランドにもルーツがあるということで、以前マリメッコの展示会に行った時に彼女が、子供の頃は夏休み冬休みを母方の故郷ラップランドで過ごし、その情景や風景が創作のインスピレーションの源になっていると語っていた事も、なんだか嬉しくなりました。
ストーリーはちょっと切ないもので、フィンランドでもクリスマスに飾られたツリーは最後は外に捨てられて清掃車に運ばれてゆきます。毎年その光景を見るたびに、リサイクルなどの面でも毎年生木である必要があるのかな…と、ちょっと胸が痛んでいたので、そんなクリスマス後の風景が浮かんで来ました。アンデルセン童話はラストがもの悲しいものが多い気が…。
この絵本も、どこをとっても絵になるSanna Annukkaのイラストの世界が愉しめる一冊です。

他にも何冊かプレゼントしてもらったのですが、その話はまた今度。



関連記事

2014.03.29 | アート/デザイン

«  | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

maco

Author:maco
3人と1匹フィンランドの日々
・söpö~日本での日々
・postimerkki
 ~切手蒐集の愉しみ

My flickr

maco-motion. Get yours at bighugelabs.com

リンク

北欧のアンティーク雑貨と手仕事の店 カスパイッカ
Instagram

月別アーカイブ