フィンランドでおせち料理
明けましておめでとうございます。
ここフィンランドでは元旦は休日なものの、すでに2日から平日で仕事や保育園も始まっています。
そんなお正月らしさはまったくないフィンランドですが、今年は初めておせち料理に挑戦。
今まで食材の調達が難しいし面倒ということもあり、おせち料理を作ったことはありませんでした。
クリスマスイブあたりから風邪をひいて体調も悪かったので今年もやめておこうと思っていたのですが、冬馬も4歳になりお正月やおせちについて説明すると結構理解出来るようになり、少しでも日本の伝統行事を感じてほしいという気持ちが湧いて来て急にやる気になり、やっぱり作ろう!と思い立ったのが30日の夜…(この時点でちょっと遅過ぎでした)。
大晦日にヘルシンキで一軒しかない日本食材店とハカニエミにあるアジア系のお店やマーケットホールなど何軒か駆けずりまわり、食材を集め出来る範囲でそれらしきものを少しだけ作りました。
やっぱり元旦はお雑煮ということで、入手出来た切り餅をフライパンで焼いて汁の中へ。
出身地、福島のお雑煮は具沢山。鶏肉、里芋、にんじん、大根、カマボコなどを入れて鰹だしと醤油で味付けします。最後にねじり梅にしたニンジンと結びかまぼこ、頂き物の鞠麩も飾りました。
ウグイスきな粉もあったので、きな粉に三温糖を混ぜて食べる時に黒蜜代わりのダークシロップをかけて冬馬に与えてみたところ、大変気に入ったようでおかわりしてました。
お餅が初めてだった夫と息子。
喉に詰まらせないか心配でしたが、予想外に好評で追加で買いに行った程。
おせち料理は、お煮しめ(里芋、ゴボウ、花レンコン、ねじりこんにゃく、しいたけ)に、彩りとして、絹さやと同じ?Sokeriherneやねじり梅のにんじん、鞠麩も飾って。縁起かつぎの食材や飾り切りは美しいですね。やはり日本は食の面でも美意識がとても高い国だと思います。
紅白かまぼこ、紅白なます、もずく酢とイクラ、蓮根の酢づけも作りこれもイクラと和えました。こうして見るとやけに酢の物が多い、さすが酸っぱいもん好きの我が家(笑)。
伊達巻きのかわりに、だし巻き玉子を縁起物の瓢箪の形にしたつもりが、なんだか歪んでしまった…。
他にはマーケットホールで売られていたスモークした海老。これは今回試しに買ってみましたが、うま煮のようでなかなか美味しかった。冬馬も好きで私達の分まで食べていました(苦笑)。
どうしても食べたいと言う夫が自ら半身のサーモンを買って来て削いでくれたので、ちらし寿司もつくりました。残っていた酢蓮根も入れたらシャキシャキした食感が美味しい。お節の時は日本酒の熱燗、ちらし寿司の時はシャンパンで乾杯しました。
フィンランドで入手出来ない食材はまだ沢山あるものの、蓮根や里芋こんにゃくはアジア系のお店にあったり、ゴボウや大根しいたけ等は普通のスーパーでも入手可能で、以前にくらべてかなり手に入るようになったと思います。
大晦日は行く先々に在住日本人の方がいて、友達にもばったり会いました。お互い何処の店で何が入手できるかという情報交換などもして、みんな頑張って食材を調達し、おせちを作っているようでした。
重箱を持っていないので、移住の際に出来る限り日本から持って来た和食器をかき集めて、あるもので盛りつけました。会津漆器の椀、陶磁器や昭和レトロの皿など、移住後は住居に備え付けの食洗機を使うのが当たり前になり、すっかり普段は出番のなくなった器たち。
日本で暮らしていた時は、和家具や古道具も大好きで、骨董市やバザーにもよく行っていたのが懐かしい。いつか気に入ったアンティークの重箱などを持てるといいのですが、今では一時帰国してもなかなか探す機会はなく…。
今回はもう料理を作るだけで精一杯で、着物まで手が回りませんでしたが、来年こそは着たい。気付けばもう3年近く着てないので、着付けや帯結びなど忘れていそうです…。せっかく日本から持って来たのに、まさに箪笥の肥やしと化しております…。
年越しそばも作りました。冬馬が予想外の食いつきであっと言う間に食べたのでビックリ。うどんより好きそう。
大晦日に夜なべしておせち作りをして疲れてヘロヘロなところに、元旦は朝4時に息子に起こされ…年明けからちょっとぐったりでしたが、息子がおぼろげでもお正月というものを記憶の中にとどめておいてくれたら嬉しいので、来年もまたおせち料理に挑戦しようと思います。
今度はもっと余裕をもって計画的に(苦笑)。
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2014.01.02 | Comments(14) | 日本を想う/福島を想う
