おにたのぼうし

ちょうど節分の少し前に、日本から届いた絵本を、夜ねむる前に冬馬へ読んでいた。
節分と鬼という、日本独特の行事や郷土信仰を説明するのはむずかしくて、タイミングよく日本語補習校の体験授業で、節分の豆まきの話や、鬼のパンツの歌を歌ったりしたので、なんとなく冬馬も雰囲気はつかんだかもしれない。

oni01.jpg
あまんきみこさん作の「おにたのぼうし」は、いわさきちひろさんの挿絵にひかれたのもあり、取り寄せたのだけれど、毎晩読んで聞かせるうちに、私の方が感じることが多かった。

oni02.jpg
( にんげんって おかしいな。おには わるいって、
  きめているんだから。 おににも、 いろいろ あるのにな。
  にんげんも、 いろいろ いるみたいに。)


"おに"の部分を、今起きている事象に置き換えてみると、世界の構造を象徴するかのようで、その言葉が何度読んでもじわじわと胸に突き刺さる。この世界で起きていることは、表面に出ている部分だけでは分からないことが、本当はたくさんあるのに。

oni03.jpg
鬼は悪、怖い、災厄をもたらす存在の元、おにたは、絶望と悲しみで、最後は黒い豆になってしまう。
そうとは知らない女の子は、(さっきの こは、 きっと かみさまだわ。)と言って、静かに豆をまく。
そっと物語に寄り添うかのような、いわさきちひろさんの挿絵は、儚く淡いタッチが情緒的で、さらに切なさが増す。

こどもの絵本は、とてもシンプルに世界の真理を教えてくれる。
冬馬も、この話が言わんとしていることを、いつか感じてくれたらいいなと思う。


2015.02.08 | こども部屋

«  | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

maco

Author:maco
3人と1匹フィンランドの日々
・söpö~日本での日々
・postimerkki
 ~切手蒐集の愉しみ

My flickr

maco-motion. Get yours at bighugelabs.com

リンク

北欧のアンティーク雑貨と手仕事の店 カスパイッカ
Instagram

月別アーカイブ