北へ、そしてまた南へ

uv01.jpg
クリスマスイブから、夫の実家のあるロヴァニエミへ帰省した。
今冬のフィンランドは全体的に普段よりかなり暖かい方だけれど、そうは言ってもさすがにラップランドは、−20度以下の日もあり、クリスマスの翌日から冬馬は熱を出し、それから夫や私と次々熱が出て、また全員寝込むはめに…。
ここ数年、冬に帰省すると決まって家族全員体調を崩し、ほとんど外出もままならずにヘルシンキへ戻る…ということが続いている。

uv03.jpg
今年もまたそういう状況だったけれど、私は冬のラップランドが好きだ。
Kaamos(カーモス)、日本語では「極夜」と呼ばれるこの時期は、白夜の真逆で、ほぼ一日中太陽が昇ることはない。それでも雪があると、その白さが不思議な青白い光を放っていて、ピンと張りつめたどこまでも静かな空気の中で、まったく音のない世界に、シーンという音が微かに聞こえてくるような気がする。
それは私にとって、なんとも言えない懐かしいような風景で、生まれ育った福島の冬や、子供の頃の記憶がよみがえって来る。
辺り一面どこまでも真っ白に雪が降り積もった中、道路も田んぼも境目がなくなって、出鱈目に歩き回りながら一番最初に足跡をつけている子供の姿。自分の原風景のようなものに近いものを感じる。

uv02.jpg

大晦日の前日にヘルシンキに戻って来たら、暖かくて海の氷も積もっていた雪も溶けていた。
南の風景もまたいい。それは今まで、海の側に住んだことがなかったから新鮮、という感覚。
毎朝起きるたびに、未だに飽きることなく、海を見に行ってしまう。海辺をぐるぐる歩き回ったり、ずっと先まで遮るものがない地平線を眺めていると、開放感がある。

uv05.jpg
新しい年まであと数時間。海辺ではもう何時間も色とりどりの花火が打ち上げられている。フィンランドでは新年など特別な日だけ、花火を打ち上げることが許されている。年明けまで続くのかな?
いつも新年の抱負などもまったく立てないし、流れのままにという感じだけれど、来年はどんな年になるだろう?

uv04.jpg

皆さんも穏やかな新年をお迎えください。
Rauhallista uutta vuotta!

2014.12.31 | ロヴァニエミ Rovaniemi

宵闇のメリーゴーランド

ヘルシンキでもクリスマスマーケットがはじまった。
息子を保育園へ迎えに行った後、そのまま大聖堂前のマーケットに行ってみた。

joulumar02.jpg
広場の真ん中には、メリーゴーランドも出ていて無料だというので、冬馬は何回も乗り放題。
子供たちに大人気で列になったりしていたけれど、大行列というわけでもなく、大人も女性同士、おばあちゃん同士でおしゃべりしながら乗っていたりするところが、なんだかフィンランドらしく、ほのぼのしていた。

joulumar03.jpg

joulumar04.jpg

宵闇の中に浮かび上がる、レトロな雰囲気の電飾に照らされたメリーゴーランドを見ていると、どこか懐かしいノスタルジックな気持ちになってくる。
小さなマーケットの小屋がたくさん並び、出店の仄かな明かりの中を歩いていると、日本の夜店を思い出し郷愁を誘う。

jpulumar01.jpg
出店をちょこちょこ覗くと、以前よりフィンランドらしい屋台は減っていて、テイクアウトしようと思っていたムイックという小魚のフライのお店などもなく、年々観光客目当てになっている感は否めないのだけれど…。それでもこの季節になると、ついついクリスマスらしさを感じたいような気分になって、マーケットに足を運んでしまうのだった。

2014.12.15 | ヘルシンキ/街の風景

アドベント、12月のはじまり

12月に入りアドベントが始まって、昨日フィンランドは97回目の独立記念日を迎えた。
独立記念日の夜は、フィンランド国旗と同じ青と白のキャンドルを窓辺に灯す。街中に青と白のスカンジナヴィアン・クロスのフィンランド国旗がはためいていた。

itsenais_20141207192304ad5.jpg
クリスマスは夫の実家があるラップランドで過ごすので、クリスマスツリーを飾る予定もなく、アドベントのキャンドルにいたっては、今まで一度も灯したことがない我が家。11月はいつも忙しなく、気がつくといつもアドベントの火を灯すことを忘れてしまうのだ。
今年は仕事の忙しさと、毎冬恒例になってしまっている冬馬の発熱といろいろな事が重なって、私も何年かぶりで咳喘息の症状が出てしまい、吸入薬の世話になることに…。とにかく咳が止まらないので夜もよく眠れない日が続いていた。そんなわけで、12月に入ったら、なんだかエネルギー切れという感じで、すでに心はクリスマス休暇へと飛んでいる。

adventti.jpg
大人になってからクリスマスが待ち遠しいなんて思ったことはなかった。むしろ苦手なくらいだった。
そんな私でも子供の頃は、サンタクロースを信じていたし、クリスマスの夜は子供心にご馳走と思っていた骨付きの鶏もも肉を食べたり、翌朝起きた時、枕元に置かれているだろうプレゼントを心待ちにしていた。
結婚する直前に、夫の実家で迎えたクリスマスを今でも思い出す。
イブの前の晩にお墓参りをして、クリスマスイブは夫の両親、祖父母や妹や甥っ子家族全員揃ってのディナー。
はじめて食べるフィンランドのクリスマス料理の数々、クリスマスプレゼントの中身は、靴下やチョコレートなどちょっとしたものだったけど小分けにして沢山包んでくれた、そして義母がクリスマスらしく飾り付けた部屋に泊まらせてもらった。家族の一員と認めてもらえた気がしてとても嬉しかった。
そこで過ごしたクリスマスは、キラキラ華やかに飾られた明るすぎるイルミネーションや、賑やかな人々の喧噪や溢れかえるほどのクリスマスソングもなく、ちょっと暗めの落ち着いたキャンドルの明かりと、窓の外には音もなく真っ白な粉雪が舞い降りていて、じんわりと心にしみた。
フィンランドで暮らすようになって、派手さはないけれど、暗い冬の日々にぽっちりと明かりを灯すような、ささやかに祝うクリスマスが好きになった。

冬馬にせがまれてアドベントカレンダーを買った。クリスマスイブまで毎日扉を開けてゆくと、いろいろなチョコレートが出て来るカレンダーだ。冬馬はチョコレートが苦手で食べられないのに、これがいいという。アドベント1日目は雪だるまの形をしたチョコレートが出て来た。出て来たチョコレートは全部チョコ好きのお父さんにあげてしまう。
毎日、お父さん!クリスマスのプレゼントにロボットがほしいからサンタクロースに頼んでよ!明日はクリスマス?明日の明日の明日はクリスマス?と聞いてくる。
そんな姿を見ていると、自分の子供の頃のクリスマスを思い出し、冬馬にも安らかで幸せなクリスマスの思い出を作ってあげたいと思うのだった。

kirigami.jpg
夜に冬馬と二人で折り紙を使って簡単な切り紙を作った。思いつくままハサミで切って、広げるとどんな形が表れるか楽しかったようで、たくさん作った。子供部屋の窓やドアに張って雪の結晶みたいだね、と言いあった。


最近なかなかこちらのブログを書く時間がないのですが、お店の方でInstagramをはじめました。
フィンランドの風景やヴィンテージや手仕事のものたちの写真をのせています。
興味のある方は、ちょこっと覗いてみてください。
kaspaikka_from_finland

2014.12.07 | 暮らし

«  | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

maco

Author:maco
3人と1匹フィンランドの日々
・söpö~日本での日々
・postimerkki
 ~切手蒐集の愉しみ

My flickr

maco-motion. Get yours at bighugelabs.com

リンク

北欧のアンティーク雑貨と手仕事の店 カスパイッカ
Instagram

月別アーカイブ