新しいレンズ

tan_cake.jpg

ちょっと前のことになりますが、先日の自分の誕生日に旦那さんからプレゼントとして新しいカメラレンズをもらいました。
フィンランドの冬は暗過ぎて昼間でも室内で撮影するのはかなりキビしく、お店を始めてからさらに商品撮影を部屋の中でするのはほとんど無理で、毎回ダウンコート着てベランダで撮ってました…。
いくら窓つきのサンルームタイプとはいえ、隙間風がぴゅうぴゅうで、ほとんど外にいるのと同じ状態。氷点下の中、顔や手などの外に出ている部分が寒いのなんのって…。
毎回凍えながら撮影してました(悲)。
それでも撮った写真を見ると青みがかっていて、修正が必ず必要だったり、青すぎて結局撮り直したり…。
もうこれはもっと明るいレンズがほしい…と毎日のように思っていたわけで、旦那さんが珍しく誕生日のプレゼントをくれるというので、即座にレンズを頼んだわけです。

tan_cake02.jpg

さっそく誕生日にもらったケーキを試し撮り。
明るい!この時はすでに夕方6時過ぎていて、またベランダで撮りましたが、それでも今迄使っていたレンズだったらこの時間はすでにフラッシュをつけないと撮影は無理なので、すごく明るいなぁとちょっと感動。まだちょっとピントがあわせずらい気がしないでもないですが…これでかなりお店用の撮影も楽になり、毎回ほとんどこのレンズで撮っています。
結婚以来、年々誕生日を祝ってくれるということがなくなっていた旦那さんですが、いちおう言ってみるもんだな(笑)と思いました。
実はレンズをもらうまで一悶着あったりもしましたが、今年のプレゼントは本当に必要なものだったので、結果的にはナイス!だったと思います。

ベリーのケーキを盛ったお皿はお気に入りのヌータヤルヴィ/Faunaの紫色。この色は部屋の明かりの下で見ると青に変わるのです。ほんのり淡い紫が春を感じさせてくれて、今の季節に似合うなぁと思いました。


早いものでもう明日からサマータイムがはじまります。
なんだか毎日、時間が過ぎるのが早いです。


2012.03.25 | 可愛いもの/好きなもの

オーロラの下で

震災から1年の3月11日は旦那さんの実家のあるラップランドで迎えました。

冬のラップランドには今まで数えきれないくらい来ていますが、今回はじめてオーロラを見ました。
冷たい極北の夜空に、音もなく静かに浮かんでは消えるオーロラを見ながら、いろいろな思いを巡らしました。

この1年、故郷である福島、東北を襲った地震・津波による震災の影響、その後の原発事故による放射能汚染について考えない日は1日もありませんでした。
それでも私は日本から約7800kmも離れたフィンランドにいて、福島から避難した人、残った人を案ずることしかできなかった。

早くに故郷を離れ、東京、その果てにフィンランドにまで来てしまった自分の中では、故郷はいつも変わらずにずっとそこにあるものだと思っていました。
だけど、それは違いました。何気ない普通の日常と非現実な極限の状態は常に隣合わせにあり、いつ両者が入れかわってもおかしくないのだという事を3.11の震災、原発事故は私達に突きつけたのだと思います。


原発事故以来、子供達を連れて避難していた妹は、1年が経った今もこれからも福島へは戻るべきではないという判断をくだし、私達姉妹が生まれ育ち母が遺してくれた家も処分する決断に至りました。
ああ、これでもう本当に福島へは帰れないのだな…と思うと、悲しいというより言いようのない諸行無常の感覚~この世の現実存在はすべて、すがたも本質も常に流動 変化するものであり、一瞬といえども存在は同一性を保持することができない~この世のあらゆるものはすべて移ろい行く、形あるものは必ず壊れ、あらゆるものは生じそして滅するという理が浮かびました。

これまでの自分の人生で、それまでの環境や生活が180度変わるということを少なからず体験してきましたが、それはいつも自分から望んで飛び込んで行ったものであり、望まない形で突然変化せざるを得なかった多くの人々のことを思うと、1年経っても私には言うべき言葉、かける言葉など見つからないのです。

ただ、ただ、これからも福島の東北の人々の声を聞き続けてゆきたい、これからもずっと忘れないでゆきたい、そう思うだけです。
まだ福島はじめ被災地では何も終わっていないのです。

この3.11の震災・原発事故が風化しないように、自然が人間にあたえたともいうべき試練と教訓、人類自らがコントロールできない原子力というものを続けるべきではないという脅威が忘れ去られないように、とオーロラの下で祈りました。


わが故郷よ。福島よ。
Täällä Pohjantähden alla~ここ北極星のもとに





2012.03.16 | 日本を想う/福島を想う

「Alkuluku」展覧会のお知らせ

fukushima00.jpg

3月1日からRaaheで始まりましたNiiranen Mayumiさんのグループ展覧会に声をかけていただき、福島の風景写真の提供をさせていただきました。

「Alkuluku」
Galleria Myötätuuli
Kirkkokatu 28 (3.krs), 92100 Raahe
3.1-3.24.2012
ma-pe klo 10-17
la klo 12-16

fukushima01.jpg

まだ東京に住んでいた頃、帰省のたびに撮りためた四季折々の福島、そして3.11の震災・原発事故の3か月前に一時帰国した際に撮った写真。
当たり前すぎてカメラに納めなかった風景もたくさんあり、それが今は悔やまれます。
今も何も変わっていないであろう、故郷の風景。
しかし目には見えないかたちで変わってしまった福島。


残念ながらここフィンランドも原発推進国であり、展覧会の会場となっているRaaheの町から28km離れたPyhäjokiという町に、福島の原発事故後、世界で初めて原発建設の新規計画を発表。2020年には建設が予定されています。
チェルノブイリ原発事故でロシアの隣国であるフィンランドもまた多大な放射能汚染の被害をうけ、森や海など今もその汚染はなくなったわけではありません。
事故当時、フィンランドでは4000人の女性達による「1990年までに全原発廃炉にしなければ、私達は子供を生まない」という政府にたいする抗議と著名運動もあったようですが、私が知る限り現在のフィンランドでそのような脱原発への動きはとても乏しいように感じます。


↓ここから展覧会の内容にふれているので、行かれる方はネタバレ注意です。


【“「Alkuluku」展覧会のお知らせ”の続きを読む】

2012.03.04 | アート/デザイン

«  | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

maco

Author:maco
3人と1匹フィンランドの日々
・söpö~日本での日々
・postimerkki
 ~切手蒐集の愉しみ

My flickr

maco-motion. Get yours at bighugelabs.com

リンク

北欧のアンティーク雑貨と手仕事の店 カスパイッカ
Instagram

月別アーカイブ